このダサいタイトルは一体なんなの?「ミスターガラス」
「ミスターガラス」日本語にするとダサいこの映画はなんなのかよくわからない人も多いのではないでしょうか。(英語もダサい気がしますが)
この作品は実はある作品の続編とも言える作品なので、もとの映画を観ていないと意味が理解できないところが多いので、解説します。
まず監督のシャマラン
「シックス・センス」が印象に残っている人は多いと思います。当時人気急上昇のハーレイ・ジョエル・オスメント君とブルース・ウィリスが出てきて、実はブルース・ウィリスは・・・な映画でした。(観てない人には全く意味のわからない文章…)
その監督を努めたのが今作の監督であるM・ナイト・シャマランでした。
「シックス・センス」はその衝撃的なオチで話題になったので、彼自身も衝撃的なオチの監督として人気が出ました。
初期は「シックス・センス」の貯金もあってシャマラン監督作は大ヒットしていたのですが、シャマラン監督の言葉では表現しにくい変な感じにみんな気づくようになった結果、徐々にキャリアも下向いていきました。
人気があった頃のアンブレイカブル
「アンブレイカブル」は列車事故でただ一人生き残った男が出てきます。
なぜ彼だけが生き残ったかという謎が展開していくのですが、その理由は主人公は今まで怪我をしたことない不死身の男だからという説明がつきます。
「え?それありなの?」というような真相ですが、本作で重要なのは、生き残った理由ではなく、その力は何のためにあるのかという方向にシフトしていきます。
つまりヒーロー論になっていくのです。そして、ヒーロー論を語るのがイライジャ、本作の主人公、ミスターガラスです。
完全復活の「スプリット」
シャマラン監督は「ヴィレッジ」あたりから失速していき、「エアベンダー」ではラジー賞にノミネートされ、映画界では終わった人になりかけていました。
しかし「ヴィジット」では低予算ながら、評判を盛り返し、「スプリット」で完全復活しました。
本作の見所はなんと言ってもジェームズ・マカヴォイの多重人格演技。およそ七人くらいのキャラクターを一人で演じ分けてみせました。
「スプリット」は多重人格の男が少女たちを誘拐するという話なのですが、最終的に彼は「ザ・ビースト」という超人的な力をもった人格が目覚めます。
これもまた超人の話だったのです。
そしてミスターガラスへ
ミスターガラスではとうとうこの三人が集まり、激突します。
まさにヒーローものにありそうな展開なわけですが、よくよく観ていくと、シャマラン監督なりのヒーロー/ヴィラン論であることが分かっていきます。
超人、ヒーローはなぜ存在するのかにミスターガラスは答えを出そうとするのです。
最後に
非常に一部の人向けの映画だと思うのですが、本作はアメリカの興行ランキングで一位になりました。
スパイダーマンやアイアンマンなどが映画で活躍していますが、ちょっと変わったヒーロー映画はいかがでしょうか。